2011年8月2日火曜日

腸管凝集性大腸菌

読み方:ちょうかんぎょうしゅうせいだいちょうきん
別名:腸管凝集接着性大腸菌
別名:Enteroaggregative Escherichia coli
別名:EAEC
別名:EAggEC

病原性大腸菌(下痢原性大腸菌)の一種で、細菌が腸管内に接着、細菌同士が凝集して繁殖する性質を持つ菌のこと。ベロ毒素を生産し、下痢症状を引き起こす。

腸管凝集性大腸菌は、主に熱帯などの開発途上国で、幼児の下痢症患者に見られることが多いとされる。1987年にはじめて発見された比較的新しい種類の菌であり、詳細は不明な部分も多い。

病原性大腸菌の分類としては、腸管凝集性大腸菌の他にも、「腸管出血性大腸菌」「腸管侵入性大腸菌」などがある。集団食中毒の原因菌など比較的広く認知されている「O-157」や「O-111」などは「管出血性大腸菌」に分類される。

なお、2011年6月にドイツを中心とするヨーロッパ圏で広がった病原性大腸菌「O-104」は、当初は単に「腸管出血性大腸菌」とされてきたが、調査の結果、腸管凝縮性大腸菌の病因遺伝子を含んだ特殊な菌であったと報告されている。