2011年11月4日金曜日

自発核分裂

読み方:じはつかくぶんれつ

放射性物質が、外部からの作用ではなく自発的に核分裂反応を起こすこと。

核分裂反応は、ウランなどの物質に中性子などをぶつけることなどによって引き起こされるが、そうした方法の他に、何もしなくても自然に核分裂が引き起こされる場合がある。

2011年11月2日、東京電力福島第一原子力発電所の原子炉2号機で、半減期がごく短い放射性キセノン(キセノン133、キセノン135)が検出された。人工放射性同位体であり天然には存在しないもので、炉内で生成された物質であることが前提される。

放射性キセノンは、ウランから核分裂反応によって生成されるほか、キュリウム242やキュリウム244などの物質が自発核分裂することでも生じる。

原子力安全・保安院は、ウランが炉内で核分裂反応を起こし再臨界が発生している可能性、ならびに自発核分裂が発生している可能性の両方について言及している。

11月3日、東京電力は検出されたキセノンを解析し「自発核分裂が原因である」と結論づけ、原子力安全・保安院に妥当性の評価を求めている。