2013年7月26日金曜日

中所得国の罠

読み方:ちゅうしょとくこくのわな
別名:中所得国のワナ
別名:中所得国のわな
英語:Middle-income trap

その国家の構造的な問題などによって、中所得国が高所得国になることができずに経済発展が停滞する状態を指して用いる通称。

一般的に低所得国から中所得国へは、海外からの投資拡大や人口の増加といった要因のみで移行できるとされている。しかし、中所得国から高所得国へは、国内での需要拡大を中心とした持続可能な成長が必要だとされる。

具体的には自国内での人材開発やイノベーションの主導、産業構造の高付加価値化、あるいは市場の自由化と民間企業の競争環境の整備などが不可欠とされている。

中所得国の罠に嵌っている国家は、中南米や中東に多い。

また、近年のアジアでは、人口の増加を背景とした低賃金の労働力などを武器に低所得国から中所得国へと発展をしている一方で、中所得国から先進国(高所得国)へと移行できない国がみられることから、中所得国の罠に嵌りつつあるという見方もある。

関連サイト:
東アジアの金融危機 - 世界銀行東京事務所