2014年11月26日水曜日

シャーガス病

読み方:シャーガスびょう
英語:Chagas' disease

カメムシ目の昆虫・サシガメが媒介することで知られる感染症。中南米で多く見られる。感染者の規模は700万人を超えるとされ、その申告後はマラリアやデング熱に匹敵するレベルとされる。

サシガメは人の皮膚を咬むんで吸血し、その最中に糞をする。この糞に含まれる病原虫クルーズトリパノゾーマが傷口などから体内に入り込むことでシャーガス病に感染する。主な症状は肝臓や脾臓の腫大、心臓の肥大などである。感染直後は目立った症状があらわれず、数年から10数年を経て心臓肥大による機能不全で死に至るケースもある。慢性化した段階での有効な治療方法は確立されていない。

シャーガス病は中南米の貧困層が暮らす不衛生な地域を中心に見られる。日本国内に病原虫を宿したサシガメは生息していないため感染の危険は低い。ただし血液感染するため、感染者の血液を輸血されるなどの経路で感染する可能性がある。

2013年8月に、日本国内でシャーガス病の抗体が陽性を示す男性が過去に複数回、献血を行っており、すでに輸血に使用された可能性のあることが報道された。献血を行った男性は消息がつかめていないという。