2013年11月18日月曜日

太陽極域磁場の反転

読み方:たいようきょくいきじばのはんてん
別名:太陽極域磁場反転
別名:太陽の磁極反転

太陽の北極と南極において、極域磁場の反転(ポールシフト)が起こる現象。約11年周期で、太陽活動の極大期に伴って生じるとされている。極域磁場の反転は、地球など他の天体でも起こっている現象だが、地球の反転周期は数万年から数十万年だといわれており、太陽ほど頻繁に起こる現象ではない。

太陽極域磁場の反転が起こると、太陽圏電流シートと呼ばれる電流が発生し、宇宙線の地球への侵入量に変化が生じるとされている。宇宙線量の変化は、宇宙飛行士や宇宙探査機の活動に影響を及ぼしたり、地球の気候に影響を及ぼすことが知られている。

北極と南極における磁場反転は、必ずしも同時に起こるとは限らない。例えば、2012年から2013年11月現在にかけて、太陽の北極でS極からN極への磁場反転が進行している様子が観測されたが、南極の磁場はN極のままほとんど動きが見られていない。このような太陽磁場の状態は異常だといわれており、N極とS極がそれぞれ2つずつ存在する「4重極磁場」の状態になっているともいわれる。メディアなどでは、この状態と地球寒冷化を結びつける説が取り上げられることもあるが、因果関係はまだ明らかになっておらず、専門家の多くは継続的な観測が必要だとしている。