2013年11月18日月曜日

ムスリム街

読み方:ムスリムがい
別名:イスラム街
別名:アラブ人街
別名:アラブ街
英語:Muslim town

イスラム教徒(ムスリム)が多く暮らしている地区のこと。シンガポール、タイのバンコク、スペインのグラナダ、イギリスのロンドン、フランスのパリなど、世界各地の都市に見られる。イスラム街には、ハラールの食事を提供しているレストラン、イスラム教徒向けの生活用品を扱う店、モスク(礼拝堂)などが立ち並んでいる。

マレーシアのクアラルンプールには、元々ムスリム街と呼べる規模の地区は存在しなかったが、観光当局がアラビア語を話せる学生を斡旋したり、アラブ諸国との航空便を増やしたりするなど、イスラム教徒の観光客誘致を推進した結果、2000年代後半には「アインアラビア(アラブ広場)」を中心としたムスリム街が生まれている。

日本には2013年11月現在、ムスリム街と呼ばれる地区は見られないが、近年のインドネシアやマレーシアなどからのイスラム教徒観光客の増加に伴い、礼拝や食事などの面でイスラム教徒の便宜を図ろうとする動きは見られる。2013年11月には、千葉市の熊谷俊人市長が、2020年の東京オリンピック開催を見越して、「横浜の中華街に匹敵する」規模のムスリム街を千葉に設け、イスラム教徒の観光客を積極的に誘致するという構想を明らかにした。この構想に対しては、イスラム教徒に関連する各国の移民問題や、イスラム教徒に対するテロのイメージなどを理由として、反発の声も多かった。