2013年11月8日金曜日

子供の安楽死

読み方:こどものあんらくし
別名:子どもの安楽死
別名:子供の尊厳死
別名:子どもの尊厳死

回復の見込みのない重篤な疾患を持っているなどの理由で死ぬことを望んでいる子供を、薬物注射などにより平穏のうちに死に至らしめること、すなわち安楽死(尊厳死)を施すこと。実施にあたって医師の援助を必要とすることから、「積極的安楽死」と見なされる。

2013年11月現在、「子供の安楽死」は、オランダで12歳以上の子供に限り合法化されている。ベルギーでは、2002年に18歳以上の成人、あるいは16歳から17歳の「独立した未成年」に関して安楽死が合法化されているが、2013年に与党の社会党が、「子供の安楽死」を合法化する法案を提出した。この法案は12月に上院で、翌2月に下院で可決され、安楽死の年齢制限を撤廃した世界初の例となった。

「子供の安楽死」に関する法案では、安楽死を認める条件について、子供が末期患者であること、本人と両親の合意があることなどが挙げられている。また、子供が十分に成熟しており、自身の決定を理解できるかどうかを判定する専門家も必要とされている。

成人の安楽死に関しても、自己の尊厳や倫理などにかかわる問題として賛否両論があり、それを認めている国は少数にとどまっているが、子供の安楽死はさらに大きな議論を呼び、合法化が困難だと考えられている。

なお、日本においては安楽死は全面的に認められておらず、安楽死に関与した医師が殺人罪に問われる事件も起こっている。