2013年11月14日木曜日

ジャック・アンドレイカ

英語:Jack Andraka

1997年生まれの、米国のがん研究者。高校在籍中の15歳の時に、試験紙を用いた膵がんの簡便な検出手法を発明した。

ジャック・アンドレイカは13歳の時に、実の叔父のように慕っていた人物を膵がんで亡くし、それをきっかけに膵がんの早期検出を目指して研究を行うようになった。ジャック・アンドレイカは200人の研究機関に自身の研究の補助を依頼し、ただ1人好意的な返事を返したジョン・ホプキンス大学のアンルバン・メイトラ教授のもとで研究を進めた。

ジャック・アンドレイカの発明した手法は、膵がん患者の血液や尿に多く含まれるマーカータンパク質「メソテリン」を、小さな検査紙によって検出するという手法である。検査紙にはカーボンナノチューブと抗体が含まれており、抗原抗体反応によってメソテリンの濃度を判定することができる。検査紙1枚の値段は約3セントであり、判定結果は5分で出る。この手法は、従来の検出手法よりも、時間・費用・精度・非侵襲性などの点において格段に優れているとされている。膵がんのほか、卵巣がんや肺がんの検出に用いることもできるという。ジャック・アンドレイカはこの研究で、インテル国際学生科学フェア最優秀賞や、ゴードン・ムーア賞などを受賞している。