読み方:へいせいにじゅうごねんたいふうだいさんじゅうごう
別名:平成25年台風30号
別名:2013年台風第30号
別名:2013年台風30号
2013年11月4日に太平洋上で発生し、フィリピン、ベトナム、中国に大きな被害をもたらした台風。米海軍合同台風警報センター(JTWC)の観測によると、最低気圧は895ヘクトパスカル、最大瞬間風速は105メートルに達し、史上最大級の台風となった。アジア名は中国語の「海燕」に由来する「ハイエン」で、フィリピンでは「ヨランダ」と呼ばれている。
台風30号は11月8日にフィリピンに上陸し、レイテ島やサマール島を中心とする中部の島々に壊滅的な被害をもたらした。被災地では多数の死傷者が発生し、略奪や支援団体に対する襲撃の発生など、治安の悪化も報じられている。11月13日現在、死者の数はレイテ島の中心都市、タクロバンだけで1万人に及ぶともいわれている。台風はフィリピンを横断して南シナ海に抜けた後、勢力を保ったままベトナムおよび中国にも達し、両国でも死者や数十万人の被災者の発生を伴う被害をもたらした。
日本政府は、11月12日に台風30号の被災地に対する緊急援助物資の供与を決定し、自衛隊や医療チームの派遣を行うことを発表している。また、米国では11月10日にオバマ大統領が哀悼の意を表明し、翌日には空母を派遣するなど、積極的な人道支援活動を行う構えを見せている。