2013年12月13日金曜日

戸籍外の子供

別名:戸籍登録外の子供
英語:unregistered birth
英語:unregistered children

産後、出生届が提出されず、戸籍に登録されない子供のこと。戸籍外の子供は、教育や医療などの行政サービスを受けられず、成人後も就職や社会保障の受給など、様々な場面で困難を強いられることがある。

戸籍外の子供は、日本国内にはほぼ全く存在しないといわれているが、世界にはかなりの割合で戸籍外の子供がいることが知られている。UNICEFの2013年12月の発表によると、全世界の5歳未満の子供のうち、約35%にあたる2億3000万人が戸籍外の子供だという。特に戸籍外の子供が多い地域として、南アジアとサハラ以南のアフリカが挙げられており、両地域では戸籍外の子供が約60%にも及ぶと推算されている。

一般的に、戸籍外の子供は、農村部に住む貧困層の子供に多い傾向がある。出生届の提出を行うことができる都市部から離れているのがその理由の一つであり、提出に必要な手数料が払えない例も多いとされる。

また、一人っ子政策をとる中国では、違反による罰則を逃れるために出生届けが出されない例がしばしばあり、それによって生じた戸籍外の子供は「黒孩子(ヘイハイズ)」として知られている。中国以外にも、ミャンマーなど産児制限を設けている国では、同様に罰則逃れを理由として戸籍外の子供が産まれている。あるいは、不法入国者の間で子供が産まれた場合に、不法滞在の事実が明るみに出ることを恐れ、出生届を提出しない例もある。

関連サイト:
One in three children under-five does not officially exist - UNICEF