2013年12月20日金曜日

乾杯条例

読み方:かんぱいじょうれい

地酒の普及および地域振興を目的として、地酒で乾杯することを推奨する条例の総称。

2013年1月に、京都府京都市が「清酒による乾杯の習慣を広める」ことを目的として、「京都市清酒の普及の促進に関する条例」を施行したのを皮切りに、日本各地の地方自治体で、乾杯条例を制定する動きが盛んになった。一般的には、居酒屋などでの「最初の一杯」にはビールが選ばれることが多いが、条例が制定された地域の飲食店では、ポスターを貼るなどして、乾杯条例の主旨に沿った啓発運動が行われている。

2013年12月に茨城県笠間市で可決された「地酒を笠間焼で乾杯する条例」のように、地酒と他の名産品を結びつける動きもある。また、同月に可決された鹿児島県の「焼酎文化でおもてなし条例」のように、地酒の普及運動が乾杯とは異なる方向に拡大した例もある。

乾杯条例には強制力がなく、罰則も設けられていないが、条例が個人の自由を制限することを懸念する意見も少なくない。宮崎県都城市では2013年9月に、個人の自由の尊重や酒が飲めない市民への配慮などを理由として、乾杯条例の制定を求める陳情書が不採択となった。