2013年12月26日木曜日

ナノバクテリア

英語:nanobacterium
英語:nanobacteria
英語:NB
英語:nanobacteria-like particles
英語:NLPs
英語:calcifying nanoparticles
英語:CNPs

生体内に存在する、石灰質を含む微粒子のこと。ナノバクテリアが生物か無生物かは長らく論争となってきたが、2013年現在、生物ではなく炭酸アパタイトの微結晶であるという説が有力である。

ナノバクテリアの名称は、1977年の発見当初、この粒子が極小のバクテリア(細菌)の一種だと考えられたことに由来する。のちに、ナノバクテリアが真のバクテリアであることは否定され、2008年にはナノバクテリアは炭酸アパタイトの結晶であるとして、微生物説を否定する論文が発表されたが、その後もナノバクテリア微生物説を支持する研究者は少なくなかった。

ナノバクテリア微生物説の根拠の一つに、ナノバクテリアが自己増殖を行っているように見えることが挙げられた。2013年9月に岡山大学の研究グループは、電子顕微鏡や免疫学的手法などを用いてナノバクテリアの生成メカニズムを明らかにし、増殖に見える現象は、実際には結晶化の進行であるとした。また、ナノバクテリアが悪性腫瘍、動脈瘤、腎臓結石などから発見されていることから、それらの疾患の原因になるという説もあったが、岡山大学の研究グループは、ナノバクテリアは疾患による炎症に伴って生じた副産物であるという説を提唱した。

関連サイト:
Ectopic calcification: importance of common nanoparticle scaffolds containing oxidized acidic lipids - Nanomedicine