2013年12月19日木曜日

LAMP法

読み方:ランプほう
別名:LAMP
英語:Loop-Mediated Isothermal Amplification

日本の栄研化学が開発した遺伝子の増幅法。広く用いられているポリメラーゼ連鎖反応法(PCR法)よりも、簡易でコストが低いとされている。

LAMP法では、PCR法と同様に、増幅したい遺伝子とプライマー、DNA合成酵素、基質などを混合した液体が用いられるが、増幅反応が進行するメカニズムが異なっている。PCR法では、温度を一定時間ごとに変化させるために特殊な機器(サーマルサイクラー)を必要とするが、LAMP法は65℃付近の一定温度に保つだけで増幅を行うことができる。また、LAMP法では増幅反応が進行すると副産物のピロリン酸マグネシウムが大量に生じ、反応液が濁るため、電子泳動を行わずに目視で迅速に成否を判定できるという利点もある。

2013年現在、インフルエンザウイルス、結核菌、腸管出血性大腸菌、マイコプラズマなど様々な病原体に対して、LAMP法の原理を使用した迅速診断法が開発されている。2013年12月には、北海道大学の研究グループが、1検体あたり100円で結核とアフリカ睡眠病を診断できるキットを開発したと発表し、発展途上国での感染症対策に効果が期待できるとした。

関連サイト:
LAMP法の原理 - 栄研化学
結核、アフリカ睡眠病の100円診断キットを開発 - 北海道大学