2014年1月9日木曜日

月面太陽光発電

読み方:げつめんたいようこうはつでん
別名:月太陽発電

月面に太陽電池のパネルを敷設し、太陽光発電を行って電力を得ること。宇宙太陽光発電の形態の一つである。具体的には、月面で得られた電力をマイクロ波やレーザー光などに変換して地球に伝送し、地球でそのエネルギーを再度電力に変換するという発電方式が想定されている。近年、マイクロ波やレーザー光の伝送技術が発達したことにより、原理的には不可能ではないといわれている。

月面太陽光発電が可能になれば、地球上での太陽光発電のように天候の影響を受けることなく、安定的な電力供給を見込むことができるとされている。また、太陽光が大気の吸収などで減衰することがないことから、発電効率も地球上での太陽光発電より優れているとされている。

しかし、月面での建設作業を含め、現在の技術では困難な部分が多いことから、2014年現在、宇宙太陽光発電としては、人工衛星の太陽電池パネルを用いた発電がより現実的だと見なされている。

日本では清水建設が2009年に、「ルナリング(LUNA RING)」の名称で、月面太陽光発電の構想を発表している。ルナリング構想は、月の全周を覆うように太陽電池を設置するという構想である。それを実現するためには、月面での大規模な建設作業が必要だが、月の資源を使って月面の施設で太陽電池を生産し、自走式の機械を使って自動で敷設させることで、建設コストを最小限に抑えることができるとされている。

関連サイト:
月太陽発電 LUNA RING - 清水建設