2014年2月26日水曜日

大間原子力発電所

読み方:おおまげんしりょくはつでんしょ
別名:大間原発

電源開発株式会社が青森県下北郡大間町に建設する原子力発電所。世界初の「フルMOX原発」として計画されている。最大出力は138万3000kWで、完成すると国内最大の出力となる。

大間原子力発電所は、1984年に大間町議会で誘致が決議されたのち、1999年に電源開発により建設許可申請が行われ、2008年に着工した。工事は、2011年3月の東日本大震災で一旦中断したが、2012年10月に再開された。2014年2月現在、進捗率は2011年3月の37.2パーセントから変わっておらず、竣工時期は未定となっている。

大間原子力発電所は、津軽海峡に面する立地に建設され、改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)1基が設けられる予定である。当初は新型転換炉(ATR)が設けられる予定だったが、高コストを理由に建設計画が見直され、代わりにABWRが設けられることになった。

大間原子力発電所は、商業炉としては世界で初めて、炉心としてウラン燃料を使わず、混合酸化物燃料(MOX燃料)だけを用いる、「フルMOX」という方式で発電を行う原子力発電所である。しかし、前例がないことや、制御棒の効果がウラン燃料よりも低いことなどを挙げ、フルMOXの安全性に疑念を抱く向きもある。

また、津軽海峡を挟んで、大間原子力発電所の対岸約20キロメートルに位置する北海道函館市では、2014年2月に、建設の無期限凍結と設置許可の無効確認を求める訴状が公開された。函館市が大間原子力発電所の建設に反対する理由としては、重大事故の際に函館市民の避難が困難であること、建設許可申請当時の安全基準が福島第一原子力発電所事故を鑑みて不十分であること、建設地付近に活断層の存在が指摘されていることなどが挙げられている。

関連サイト:
大間原子力発電所の建設計画 - 電源開発
大間原子力発電所の概要 - 青森県
函館市の大間原子力発電所に対する対応について - 函館市