2014年3月14日金曜日

非熟練労働者

読み方:ひじゅくれんろうどうしゃ
別名:不熟練労働者
別名:低熟練労働者
別名:単純労働者
英語:unskilled worker
英語:unskilled laborer
英語:unskilled labourer

知識、技術、能力などの観点で熟練していない労働者のこと。「非熟練労働者」の語は、外国人労働者の受け入れに関する文脈で用いられることが多く、その場合には、特別な技能を必要としない労働に従事する労働者、すなわち「単純労働者」の同義語として用いられるのが一般的である。

外国人の非熟練労働者の受け入れを進めた場合、国内の労働市場が変化し、賃金低下や失業率の上昇を招くおそれがあるとされる。また、治安悪化やビザ失効後の不法滞在の問題が生じることもある。外国人の非熟練労働者が定住した場合、母国が同じ人々同士でコミュニティを形成する傾向があるが、それが地域社会からの疎外やスラムの形成などに繋がる例もある。しかし、労働力不足や人口の減少を解消する目的で、非熟練労働者の受け入れが必要とされる場合もある。

国によっては、熟練労働者と非熟練労働者でビザの種類を分けられており、一般的には非熟練労働者に対して、より厳格な審査基準や規制が設けられている。例えば、シンガポールにおける非熟練労働者向けの「労働許可」ビザでは、受給者は家族を入国させることが禁止されており、住居の移転など様々な点で制限が課せられているほか、雇用者に対しても特別な税金が課せられることになる。

日本政府は、1967年の「第1次雇用対策基本計画」から一貫して、専門的、技術的な能力を持った外国人労働者は受け入れる一方で、非熟練労働者の受け入れは「慎重な検討」が必要とし、事実上行ってこなかった。しかし、永住者、定住者、日本国民や永住者の配偶者などは、非熟練労働者として働くことも例外的に認められてきた。