2014年3月31日月曜日

レゴラフェニブ

英語:regorafenib
別名:レゴラフェニブ水和物
別名:スチバーガ
別名:スチバーガ錠
別名:スチバーガ®錠
英語:Stivarga
英語:Stivarga®

抗がん作用を持つ分子標的治療薬の一種。生体内でのシグナル伝達に関与する複数のキナーゼを阻害することで、腫瘍における血管新生や細胞増殖を阻害する作用を持つ。

国際的な臨床試験の結果、レゴラフェニブ単独療法(CORRECT療法)には、転移性大腸がんの進行を遅らせ、余命を延長させる効果が認められた。レゴラフェニブは、大腸がんに対するチロシンキナーゼ阻害剤として、初めて臨床試験で良好な結果が得られた薬剤とされている。レゴラフェニブの登場により、進行した転移性大腸がんに対する治療選択肢が広がることが期待された。

バイエル薬品株式会社は、レゴラフェニブ水和物を「スチバーガ錠」の商品名で販売している。スチバーガ錠は2013年3月に厚生労働省から承認を受け、適応症は「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」と定められた。米国では、前年の2012年に、アメリカ食品医薬品局(FDA)からの承認を得られている。レゴラフェニブは大腸がんのほか、消化管間質腫瘍(GIST)にも効果があることが認められているが、日本では2014年3月現在、承認申請中である。

レゴラフェニブは、副作用が多いことで知られているソラフェニブ(ネクサバール)と構造が酷似しており、高血圧、手足症候群(手足皮膚反応)、下痢、肝機能障害など同様の副作用が確認されている。日本では2013年5月からスチバーガ錠が使用されているが、2014年3月までに副作用が原因と見られる劇症肝炎や間質性肺炎などにより、4人が死亡した。これを受けて、厚生労働省はバイエル薬品に対して、添付文書の改訂や注意喚起の強化などを指示した。

関連サイト:
経口マルチキナーゼ阻害剤「スチバーガ®錠」の製造販売承認を取得 - バイエル薬品
スチバーガ.jp - バイエル薬品株式会社