2015年4月21日火曜日

残存者利益

読み方:ざんぞんしゃりえき

競合他社の撤退によって、市場に留まり続けた者(残存者)にもたらされる利益。

残存者利益は、飽和状態にある市場や、衰退しつつある事業分野などで発生しやすい。市場の衰退に伴うプレイヤーの撤退は、最終的には、生き残った企業の寡占・独占に至る場合もままある。

インスタントカメラ「チェキ」を販売する富士フイルムは、2008年に米国ポラロイドが事業を撤退したことでインスタントカメラの市場を事実上独占した状態となった。チェキ自体の販売戦略も奏功して2010年代にインスタントカメラの需要が再燃すると、競合不在のため残存者利益を享受できる状況となっている。