2020年4月28日火曜日

再陽性

読み方:さいようせい

再び陽性になること。感染症の検査で「陽性」と判断され、一旦「陰性」に転じたが、後の再検査では「陽性」と判断されること。2020年春現在、いわゆる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者に再陽性の事例が続発しており、調査が急がれている。

「再陽性」の典型的な状況としては、(1)体調不良により検査を行い「陽性」と判断され入院、(2)治療を受け容体が回復して再検査でも「陰性」と判断され退院、(3)その後しばらくして容体が悪化し再検査を受けたところ「陽性」と判断される、といった状況が挙げられる。

再陽性になる要因は、「再感染」と「再燃」の2通りが考えられる。「再感染」は、いったん体内からウイルスが排除されて回復したが再び外部から感染源を取り込んで感染することである。「再燃」は、容体が回復する程度に減少した(とはいえ完全に排除されたわけではない)体内のウイルスが再び増加することである。

ウイルスの感染の標準的な検査方法といえる「PCR検査」には、ウイルスが減少すると検出しにくくなり、陰性と判断されやすくなる性質がある。そのため、再陽性が再感染と再燃のどちらによるものなのかを見極めることは容易でない。

新型コロナウイルスに関しては、退院後はずっと自宅におり戸外に出る機会がほぼなかったのに再陽性に転じた例も報告されており、「再燃」に該当する事例の存在が示唆されている。