2013年11月28日木曜日

江戸っ子1号

別名:えどっこいちごう

東京・千葉の中小企業5社と東京海洋大学、芝浦工業大学、海洋開発研究機構からなる産学官連携のプロジェクト、「江戸っ子1号プロジェクト」が開発した深海探査機。船上から機体を投下し、作業終了後に重りを分離して引き上げるという比較的単純な運用方法により、従来の深海探査機よりも低コストでの調査が可能である。

「江戸っ子1号プロジェクト」は2009年に、東大阪市の町工場が協力して人工衛星を打ち上げる「まいど1号」のプロジェクトに触発されて始まった。「まいど1号」と同様に、町工場の技術に注目を集めて日本のものづくりを活性化し、技術を後代に継承するという目的が掲げられている。「江戸っ子1号」に搭載されている耐圧性のガラス球や特殊なゴム製アンテナなどは、町工場の技術を使って製造されたものである。

江戸っ子1号は、水深8000メートルの海底で3Dハイビジョンでの撮影や底泥採取などを行う機能を搭載している。また、技術的に困難とされてきた、深海底での音波の受信機能が実現されており、音波を受信すると重りを分離して浮上する仕組みとなっている。

2013年11月に江戸っ子1号の潜水実験が日本海溝で行われ、水深7800メートル地点で深海魚の撮影に成功した。それまで深海魚の撮影が行われた最大深度は7700メートルであり、今回の実験はその記録を更新する結果となった。

関連サイト:
江戸っ子1号プロジェクト公式ウェブサイト | edokko1.jp