2014年1月17日金曜日

国際iPS細胞バンク

読み方:こくさいアイピーエスさいぼうバンク
別名:国際iPS細胞バンク計画
別名:国際iPSバンク
別名:国際iPSバンク計画
英語:international iPS cell bank
英語:international iPS cell library
英語:international iPS cell registry
英語:global iPS cell library
英語:global iPS cell bank
英語:global iPS cell registry

iPS細胞(人工多能性幹細胞)を収集し、保管する国際的な施設、あるいはその構想。2014年1月に、日本・米国・イギリスなどの国が協力し、実現に向けた計画を進めることが発表された。

国際iPS細胞バンク設立の主な目的は、拒絶反応が起こりにくいiPS細胞をどのような患者に対しても提供できるように、様々なHLA(ヒト白血球型抗原)型のiPS細胞を統合的に管理することとされている。また、iPS細胞の中にはドナーが持つ特定の疾患を反映したものがあり、各疾患に対する治療薬の研究開発においても、様々な由来や性質を持つiPS細胞の蓄積が有用とされている。HLA型の中には稀な種類もあるが、国際的な連携はその確保にも繋がるとされている。

iPS細胞の利点の一つに、患者自身の細胞を使うため、拒絶反応が起こらないということが挙げられる。しかし、現実的には、個々の患者のiPS細胞をその都度作製することは、コスト面で困難であるため、国際iPS細胞バンクのような細胞バンクが必要とされている。

幹細胞の細胞バンクの設立に向けた取り組みは、2007年に開始した、国際幹細胞フォーラム(ISCF)の国際幹細胞バンキングイニシアティブ(ISCBI)によって既に進められているが、2014年1月の発表では、年内にも国際iPS細胞バンクの具体的な実現について検討する委員会の発足が予定されているとされた。

関連サイト:
Toward the Development of a Global Induced Pluripotent Stem Cell Library - Cell Stem Cell