2014年2月20日木曜日

ベース電源

読み方:ベースでんげん
別名:ベースロード電源
別名:基幹電源
別名:基底負荷電源

電力会社が電力需要に応えるために、優先的に常時運用する電源のこと。電力需要が大きく変動する中で、最も需要が少ない状況(ボトム需要)でも運用され、負荷曲線のベース部分を受け持っている。

ベース電源には一般的に、季節や昼夜の別に関係なく一定量の電力供給が可能な、安定性の高い電源が採用される。また、主に電力需要が高まった際に活用される「ミドル電源」や「ピーク電源」よりも、ランニングコストが低いことも重要な条件である。石炭火力発電がベース電源として採用されることがあるのは、経済性の高さや調達面での安定性が主な理由とされる。

ベース電源の代表例としては、流れ込み式(自流式)水力発電を挙げることができる。流れ込み式水力発電は、ダム式、ダム水路式の水力発電と異なり、川の流れがそのまま利用されることから、河川流量の変化の影響を受けることはあるものの、比較的安定した発電が可能である。そのほか、地熱発電や潮汐発電などが、ベース電源の候補として挙げられることがある。

原子力発電は、正常に稼動している限り、安定性が比較的高い発電方法であり、一般的にベース電源として扱われる。原子力発電は負荷追従性に劣る、すなわち需要に合わせて出力を調節することが難しいことから、ベース電源として扱わざるを得ない部分もある。

2014年現在、太陽光発電や風力発電などの新エネルギーは安定性に乏しいことから、ベース電源として扱われないのが一般的である。