2014年1月31日金曜日

無人攻撃機

読み方:むじんこうげきき
別名:無人戦闘機
別名:無人戦闘攻撃機
別名:無人戦闘航空機
英語:UCAV
英語:Unmanned Combat Aerial Vehicle

攻撃能力を持つ軍用の無人航空機(UAV)のこと。無人偵察機に対して、ミサイルや爆弾などの攻撃機能を付与し、偵察任務と攻撃任務の両方を行うことを可能にした兵器である。

米軍は2001年から、無人攻撃機として「プレデター」や「リーパー」などの無人攻撃機を導入、運用しており、アフガニスタンやパキスタンにおける対テロ作戦などで活用している。2014年現在までに、テロ組織の司令官を複数人殺害するなどの戦果を挙げてきたが、誤爆による民間人の犠牲も多数出ているとされる。米軍は、民間人の犠牲をできるだけ少なくするために、より威力の低いミサイルを用いるなどの対策を行っている。

無人攻撃機の利点としては、搭乗員の生命の危険がないこと、パイロット養成に必要なコストが少ないこと、機体が小型で比較的安価であることなどが挙げられている。欠点としては、誤爆などの精密性に関する問題が挙げられるほか、無人攻撃機のパイロットが「ゲーム感覚」で人を殺害しているのではないかなどとして、非人道的な兵器だという批判が行われることがある。しかし、実際には無人攻撃機のパイロットの精神的負担は大きく、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に陥るパイロットが多いともいわれている。

2010年の時点で、無人攻撃機を含む無人航空機を開発または運用している国は、40か国以上に及ぶとされた。日本の自衛隊は、中国・北朝鮮対策を念頭に、2014年度から無人偵察機「RQ-4 グローバルホーク」を購入することを発表したが、無人攻撃機の開発または導入の予定はないとされている。近年は、無人攻撃機にステルス性を付与した「ステルス無人攻撃機」も開発されており、2014年1月現在、米国、フランス、ドイツ、中国の4か国が開発の成功を発表している。