2014年2月28日金曜日

著作権トロール

読み方:ちょさくけんトロール
別名:コピーライトトロール
英語:copyright troll

著作権を自身の著作物の保護のために行使するのではなく、訴訟による賠償金獲得を目的として行使すること、あるいはそれを行う者のこと。しばしば侮蔑語として用いられる。

著作権の目的が創作活動の促進や文化の発展とされていることから、その理念に逆行する著作権トロールの行為は、著作権の濫用、悪用だとして非難されることがある。

著作権トロールは、特許における類似の概念である、パテントトロール(特許トロール)の派生語とされる。トロール(troll)の語は本来、北欧神話に登場する妖精に由来するが、「インターネット上で迷惑行為を行う人」という意味で、日本語の「荒らし」に相当するインターネットスラングとしても用いられている。また、トロールの語は、発音と綴りが似たトロール(trawl)漁法とも関連付けられており、自身が保有する著作権の侵害例を探し回る行為が「トローリング」と称されることもある。

著作権トロールは、企業が主体となって行われることもある。例えば、著作権トロールの代表格とされたライトヘイブン(Righthaven)社は、新聞社などから多数の著作権を購入し、それらの著作権で保護された新聞記事を転載したWebサイト運営者などに、次々に訴訟を提起するという「ビジネスモデル」で知られていた。ライトヘイブン社は、勝訴や和解により賠償金を得たこともあったが、経営状況が悪化し、2011年に弁護士費用の納付期限を超過したことにより、連邦保安官局に資産を没収されて事実上倒産した。