2014年2月28日金曜日

政府通信本部

読み方:せいふつうしんほんぶ
別名:イギリス政府通信本部
別名:イギリスの政府通信本部
別名:イギリスGCHQ
別名:英国政府通信本部
別名:英国の政府通信本部
別名:英国GCHQ
英語:Government Communications Headquarters
英語:UK Government Communications Headquarters
英語:GCHQ

イギリスの外務省に属する情報機関の一つ。通信傍受、暗号解読などによる国内外での諜報活動を主な任務としている。活動内容は国家機密が多く含まれているため、必ずしも明らかではないが、特にテロ組織など、安全保障上の脅威に関する情報収集に重点を置いているとされている。

政府通信本部は、第一次世界大戦後に設立され、第二次世界大戦中にドイツ軍の暗号「エニグマ」の解読などで成果を挙げた政府暗号学校(GC&CS)を前身としている。1946年に現在の組織に改編された。著名な職員に、計算機科学で大きな業績を残した、数学者のアラン・チューリングがいた。

政府通信本部は、アメリカ国家安全保障局(NSA)や他国の情報機関などと「UKUSA協定」を結び、提携していることが知られている。特にNSAとの関係は密接で、姉妹機関と見なされることもある。政府通信本部は、UKUSA協定に基づき、通信傍受システム「エシュロン」を、NSAなどと共同運用しているとされている。また、国内では同じ外務省に属する秘密情報部(SIS)や、内務省の国家犯罪捜査局(NCIS)などの情報機関と連携しており、ともに内閣府の合同情報委員会(JIC)のメンバーを構成している。

2003年には、政府通信本部の職員、キャサリン・ガンが、イラク戦争に関する機密情報を独断で漏洩する事件が起こった。2013年6月には、政府通信本部が2009年のG20サミットで、各国代表団の電話や電子メールなどを盗聴していたことが明らかにされた。また、2014年2月には、政府通信本部が「Optic Nerve」と呼ばれるプログラムを運用し、一般インターネット利用者が私的に送信したビデオチャットなどの映像を大量に傍受していたことが明らかになった。

関連サイト:
GCHQ Home page
GCHQ and NSA targeted charities, Germans, Israeli PM and EU chief - The Guardian
(2014年2月28日閲覧)
Yahoo webcam images from millions of users intercepted by GCHQ - The Guardian(2014年2月28日閲覧)