2013年11月13日水曜日

洋上データセンター

読み方:ようじょうデータセンター
別名:海上データセンター
別名:浮遊データセンター
英語:floating data center

大量のコンピューターを集積し、通信システムの運用やデータの提供などを行う施設のうち、海上に浮遊する形態をとるもののこと。2013年11月現在、米国Google社が洋上データセンターの研究開発を行っており、同社は2009年に、洋上データセンターに関する特許を取得している。その特許によれば、洋上データセンターは沖合3~7マイルの海上に建設され、海底ケーブルによって陸上のデータセンターと結ばれるという。

一般的に、洋上データセンターの利点としては、大量のコンピューターを冷却するのに必要な水が容易に得られること、潮汐発電によって自前でエネルギーが確保できること、土地代やそれに関連する税金などのコストを節約できることなどが挙げられている。また、Googleの申請した特許によると、洋上データセンターの可動性を利用して、通信の遅延やパケットの損失などを防ぐために、ユーザーにより近い場所にデータセンターを設けたり、災害で通信が途絶した地域に洋上データセンターを移動させ、速やかに通信を復旧させたりする効果などもあるとされている。

2013年にGoogleがカリフォルニア州やメイン州の海上に謎の建造物を建設していることが話題を集め、それらが洋上データセンターである可能性が高いといわれていた。Googleは建造物に関するコメントを長らく差し控えていたが、2013年11月に、それらが洋上データセンターであることを公式に否定している。