2014年3月28日金曜日

電動パワーステアリング

読み方:でんどうパワーステアリング
別名:電動パワステ
別名:電動式パワーステアリング
別名:電動式パワステ
英語:EPS
英語:electric power steering

電気モーターを利用してステアリングを補助する技術のこと。従来、パワーステアリングには油圧ポンプが用いられていたが、その代わりにモーターを用いて、電子制御ユニット(ECU)でモーターの制御を行う技術である。主に、コラム式、ピニオン式、ラック式の3つに分類される。

電動パワーステアリングは、燃費の向上や軽量化などに効果があるとされている。また、コンピューターで制御を行っているため、幅広い車種で部品を共用することができ、構造をシンプルにすることができる。

電動パワーステアリングの欠点としては、油圧式と異なりエンジンの出力を利用しないので、大型車の場合には既存の車載電源では出力不足になることがあった。しかし、モーターや回路の性能の向上から、大型車への導入も進みつつある。また、電動パワーステアリングと油圧パワーステアリングを組み合わせた「電動油圧パワーステアリング(EHPS)」という方式もあり、燃費は電動パワーステアリングほど向上しないが、大型車でも電源を取り替えずに導入できる場合がある。

また、電動パワーステアリングは開発当初、油圧式よりも操舵感に劣るとされたこともあったが、走行テストを繰り返してシステムの向上が行われた結果、近年では油圧式と遜色のない操舵感のものも現れつつある。

2014年現在、ハイブリッド車の多くが電動パワーステアリングを採用している。電動パワーステアリングは、油圧式よりも制御が容易であることから、縦列駐車や車庫入れなどの細かいステアリング操作に活用されており、ロボットカーの実現に必要な技術の一つに数えられることがある。