2013年12月12日木曜日

石炭ガス化複合発電

読み方:せきたんガスかふくごうはつでん
別名:石炭ガス化コンバインドサイクル発電
別名:ガス化複合発電
英語:Integrated coal Gasification Combined Cycle
英語:IGCC

石炭火力発電の方式のうち、石炭をあらかじめ高温で燃焼させ気体に転換(ガス化)し、ガスタービンと蒸気タービンを併用する複合発電(コンバインドサイクル発電)を実現する方式。

従来型の石炭火力発電は、石炭を燃焼させ、その熱にで蒸気タービンを回すことにより発電を行う。石炭ガス複合発電の場合、はじめに石炭ガス化を経ることによってガスタービン発電に利用できるようにし、さらにそのガスを燃焼させ蒸気タービンによる発電も行う。同じ燃料を何度も発電に使用することにより、同量の燃料でより多くの電力を生産することができる。

IGCCは、同量の石炭を固体のまま燃焼させる方式と比べて何割か発電効率を向上させることが可能とされる。石油火力発電に比べれば重量当たりの発電力はまだ劣るとしても、石油に比べて石炭は資源量が豊富であり、その分だけ安価に発電できる利点が享受できる。また、石炭火力発電は石油や天然ガスに比べて二酸化炭素などのいわゆる温室効果ガスを多く排出するが、高効率で発電することによって電力生産量あたりのガス排出量を削減することが可能となる。

 2007年に株式会社クリーンコールパワー研究所が石炭ガス化複合発電を用いた発電の実証実験を開始し、2013年に常磐共同火力株式会社が設備を引き継ぎ、勿来発電所において商用設備として運転している。

関連サイト:
IGCC(石炭ガス化複合発電)とは - クリーンコールパワー研究所
IGCC(石炭ガス化複合発電) - 勿来発電所