2020年1月25日土曜日

坂東太郎

読み方:ばんどうたろう

坂東太郎とは、利根川(とねがわ)の異名である。

利根川は新潟県南魚沼市の大水上山(おおみなかみやま)を水源とする全長322キロメートルの一級河川である。利根川は関東地方を北から東に流れ、千葉県銚子市を河口とし、その長さは上越新幹線の東京~新潟間とほぼ同じ距離になる。

坂東太郎の「坂東」とは、相模国の足柄山・箱根山以東を指し、現在の「関東」にあたる。「太郎」とは長男につける名前の代表である。利根川は坂東(関東)にある日本一の川(長男)といった意味合いで「坂東太郎」と名付けられた。

利根川は日本三大暴れ川の1つとされる。暴れ川とは、洪水などの水害が多い川のこと。日本三大暴れ川の残り2つは、熊本県の阿蘇山を水源とする筑後川と、高知県と徳島県を流れる吉野川で、それぞれ「筑紫次郎(筑後川)」「四国三郎(吉野川)」という異名がある。

国土交通省利根川上流河川事務所のウェブサイトによれば、利根川は万葉集にも詠まれた大河とされており、利根川の「トネ」がアイヌ語の「トンナイ(広くて大きい川)」に由来する説もあるなど、利根川が古くから親しまれている川であることが推察できる。

関連サイト:利根川の紹介(利根川上流河川事務所ホーム)