2020年1月25日土曜日

ドS

読み方:ドエス
別名:どS

ドSとは、加虐嗜好が行き過ぎていること、またはそのような言動が日常的に見られる人のことである。

ドSの「ド」の由来は諸説ある。大阪や名古屋で用いられる接頭語の「ど」(例:どアホ、どえらい)、歌舞伎や浄瑠璃で用いられる罵り言葉の「どう」から変化した「ど」、度量衡の「度」を用いて程度を表すとした「ど」、1906年建造ドレッドノート戦艦の「ド」(超ド級:基準を大幅に超えているといった意味合い)などがあるが、「ドレッドノート戦艦説」については、1906年以前の文献にも強調の接頭語「ど」を用いた記述が見られることから否定できる。

ドSの「S」はサディスト(英:sadist)の頭文字である。サディストとは、加虐行為により相手に苦痛を与えることで興奮を覚える傾向にある人のことである。

このことから「ドS」とは、「行き過ぎた加虐嗜好の人」といった意味合いで用いられる言葉と言える。現在では性癖といった本来の意味合い以外に、「人を責め立てて喜ぶ性格の人」といったニュアンスで用いられることもある。

一般的に「ドS」と言われる人は、他者を責めたり痛めつけたりするのは好きだが、自分が責められることは好まないため、自分の弱みを隠す傾向にある。また、感情が表に出やすく、他者からリードされたり仕切られたりするのを嫌うといった特徴も見られる。

  • 彼女は草食系男子よりもドS男子が好みらしい。
  • あの人、ドSなように見えて結構Mっ気あるよね。

ドSと似た意味合いの「サディズム」は加虐性欲のことであるが、虐げる対象には動物なども含まれ、精神的に異常な状態であることを示す場合もある。

ドSと対極的な意味を持つ「ドM」の「M」はマゾヒスト(英:masochist )の頭文字である。マゾヒストとは精神や肉体に苦痛を与えられることに快感を覚える被虐嗜好の人を指す。ドSと同様に、ドMも本来の「性的嗜好」といった意味合い以外に「自分を追い込むのが好きな性格」といった意味合いで用いられることもある。