2020年1月25日土曜日

シンクタンク

英語:think tank

シンクタンクとは、さまざまな分野の専門家を集め、政策、現状分析、開発など高度な研究を行う組織のことである。シンクタンクという語は、英語で「考える」「思う」を意味する動詞think、そして「(水やガスなどを貯蔵する)タンク」を意味する名詞tankが組み合わさってできた語である。日本語では頭脳集団(ずのうしゅうだん)と呼ばれることもある。

シンクタンクの対応領域は非常に幅広く、政治経済をはじめ、金融、科学技術、国際情勢、環境、農業などさまざまであり、依頼者も政府から一般企業まで多岐にわたる。世界で最も古いシンクタンクはイギリス・ロンドンに本部を構える英国王立防衛安全保障研究所、通称RUSI(The Royal United Services Institute for Defence and Security Studies)であり、1831年に創設された。日本においては、1965年4月に創設された野村総合研究所、通称NRI(Nomura Research Institute, Ltd.)が本格的なシンクタンクの始まりだとされている。

シンクタンクの類語としては「コンサルティングファーム」が挙げられる。いずれも依頼者に提案・助言するという点では同じだが、シンクタンクが調査や研究、分析などを行うことを主な業務とするのに対し、コンサルティングファームは依頼者の経営上の課題を解決し実行までの支援をすることを主な業務としている点で異なる。しかし、近年ではコンサルティングファームが行うようなコンサルティング業務をシンクタンクが行うこともあり、明確な違いはなくなってきている。

例文:

  • シンクタンクの研究員に企業戦略についての助言を求める。
  • 4月から民間シンクタンクで働くことになった。

「民間シンクタンク」は、銀行や証券会社、商社といった大企業のグループ会社が運営するシンクタンクで、経営課題・戦略に関する提案や助言などから企業をサポートする。これに対して、政府系のシンクタンクは主に政策の立案や提言を行う。