三文判とは、三文判の意味
三文判とは、工場で大量に作られた安物の印鑑という意味のこと。三文判の語源は、江戸時代に庶民が安価な印鑑を求めたことに由来する。「三文」の「文」は江戸時代までに流通していた銭貨の単位である。二束三文の四字熟語に使われるように、金銭的な価値がほとんどないものに使われる。その「三文」を、判子を意味する「判」と組み合わせ、安い印鑑を表す言葉として世の中に定着していった。英語では、既製品の印鑑という意味の a ready made seal と表現される。三文判は主に、公的証明のいらない認印として使われる。公的証明に使える印鑑は実印で、自分が住んでいる自治体で印鑑登録証を発行してもらわなければならない。この証明力の高い実印よりも、認印は印鑑の持ち主として身分証明する力は弱くなる。会社や不動産の登記などの重要な書類には実印、宅配の受領印や簡易の証明印には認印のように、ほとんどの人が使用目的に合わせて使い分けをしている。
実印に比べて三文判は、ハンコのサイズが小さめになるケースが多い。実印は、自治体によってハンコの規定値が定められていて、四方が15ミリ以上ある大きなサイズが推奨されている。一方、三文判サイズは、直径10.5ミリの小ぶりなものから、直径12ミリの中くらいのもの、直径13.5ミリのやや大きめのものまで、主に3種類が使われる。女性は男性よりも手の大きさが一般的に小さめなので、三文判サイズの目安も直径12ミリ以下になる。