2013年11月22日金曜日

SNEP

読み方:スネップ
別名:孤立無業者
別名:孤立無業

20歳以上59歳以下の未婚で、職に就いておらず、常に独りでいるか、または家族以外との交友関係がほとんど無い人を指す語。英語の「Solitary Non-Employed Persons」の略である。ニート問題の第一人者とされる、経済学者の玄田有史が提唱した。常に独りでいるタイプが「一人型孤立無業者」、家族としか交流しないタイプを「家族型孤立無業者」として分けられることもある。

SNEPの「ニート(NEET)」との主な違いは、職業の有無ではなく、交友関係の有無に着目している点である。無業者であることが孤立を深め、孤立によってますます就職支援を受けにくい状況になるという、「負のスパイラル」に陥っている例が多いといわれている。一般的にSNEPは、低学歴の男性がなりやすいといわれているが、いわゆる「エリート」が失業後に新たな職を得られず、SNEPの状態に陥ることもあるほか、大卒のSNEPや女性のSNEPも増えているといわれている。

総務省統計局が2011年に行った「社会生活基本調査」によると、SNEPの数は全国で162万人にも及ぶという。また、SNEPであり、同時にニートでもある割合も多く、そのような人は求職活動に対して消極的であることが指摘されている。玄田有史は、2013年の論文「孤立無業者(SNEP)の現状と課題」の中で、SNEPの増加が社会の不安定化や生活保護受給者の増加などに繋がるとして、早急な実態把握と対策が必要と述べている。

関連サイト:
孤立無業者(SNEP)の現状と課題 - 東京大学社会科学研究所