2013年12月4日水曜日

対外有償軍事援助

読み方:たいがいゆうしょうぐんじえんじょ
別名:有償援助調達
別名:有償の対外軍事援助
英語:Foreign Military Sales
英語:FMS

アメリカ国防総省が行っている、外国政府に装備品や役務などを有償で提供する制度。米国政府が窓口となり、政府間での協議によって成立する。援助の対象となる国は、米国の同盟国など、米国政府が適格と認める国に限られている。日本は日米相互防衛援助協定に基づいて対外有償軍事援助を利用している。

外国政府が対外有償軍事援助を利用するメリットとしては、必要な物資を比較的安く速く獲得できることがある。また、米国との軍事的な結びつきを強くすることができることも挙げられる。一方で、最新モデルの物資は援助の対象外だったり、完成品のみで技術提供が伴わなかったりするなどのデメリットがある場合もある。ステルス戦闘機の導入などにおいては、ライセンス生産の権利獲得に比べて、対外有償軍事援助の利用は条件的に不利だとされることが多い。

米国のオバマ政権は「輸出倍増」を掲げ、対外有償軍事援助を盛んに推進してきた。その結果、2012年度の対外有償軍事援助の総額は500億ドルを超え、過去最高額となった。

なお、対外有償軍事援助と異なり、企業から直接兵器を輸入することを「直接商業売却(DCS)」というが、直接商業売却も対外有償軍事援助と同様に、米国政府の認可が必要である。

関連サイト:
Foreign Military Sales - Defense Security Cooperation Agency(アメリカ国防総省)